「和の会」最終公演ありがとうございました。

レポート

ご挨拶

「大の会」ホームページをご覧の皆様

およそ1年もの間ブログを更新致さず、大変失礼致しました。自身の環境の変化や、その他様々思う所あり、しばらく控えさせていただきました。

これからはまた心機一転、皆様に私の活動などしっかりとご報告して参りたいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

和の会最終公演 能《小鍛冶 黒頭》

さて先月6月23日(日)、大槻能楽堂にて「和の会」最終公演があり、私が能《小鍛冶 黒頭》のシテ(主役)を勤めさせていただきました。この会は70年程続いた歴史のあるものでしたが、そのトリを勤めさせていただき、私自身も昨年4月に勤めた能《望月》以来久しぶりのシテでした。

当日は本当にたくさんの皆様にお越しいただき、ご挨拶遅くなりましたが改めて御礼申し上げます。

《小鍛冶 黒頭》は、勤める側にとっても大変面白い曲でした。また、後半の稲荷明神の役に、「狐蛇(きつねじゃ)」という珍しい能面を使用しました。当初使おうと考えていた能面と違うものを使う事になり、勿論能面が変われば演技も変わります。「獣性」を帯びたこの能面ですから、動きも一際強く演じたつもりでしたが、皆様いかがでしたか?

前半に童子が持って出る稲穂の意味、そしてその稲穂がある物を表すことになったり、後半、後シテが登場する際の「半幕」、そして刀を打ち上げる時に台として使う鉄床(かなどこ)の色……細かい事ですが必ず意味を持たせています。短絡的ではないこの能の演出、是非皆様も直接能楽堂にお越しになり、先人達の思い、それを勤める現代の役者の思いを感じていただきたいと思います。

これからは、能を皆様に知っていただく機会を更に作るため、林本大は動き出しております。活動はこのホームページにてお知らせさせていただきます。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

小鍛冶 黒頭