第二回能meets能「国栖」ありがとうございました!
レポート君を、守る…
そのようなテーマを添えて、10月24日能meets能「国栖」お陰様でつつがなく会を終えることができました。
まずはこのようなコロナ禍の中、私共の舞台を選んでお越しいただきましたお客様に厚く御礼申し上げます。
中には本当に久しぶりに舞台に来られた方もあり、懐かしい思いも致しました。
また、いつも能meetsの講座にお越しの方々のお姿を舞台から拝見した時は、何やら安堵感があり、おかげで落ち着いて舞台を勤められたように感じております。
この度、能「国栖」に挑戦致しました。何度か稽古を行い、また師匠にも稽古をしていただき思った事。
「能はやはり難しいな」
私達は能を舞う時に師匠から「型付け」を見せていただきます。
このセリフの時にこう動きなさい、というような事が朱の筆で書かれています。
例えばこのセリフの時に、「Aをする」と書かれていれば、このセリフでAをすればいいのですが、
「Bにも」とも記載されている事があります。
つまり、その時にAをしてもBをしてもいいのです。
ただし、なぜAをするのか、なぜBを選んだか、その筋道をしっかり立てないと、今回の国栖は自分でも取り纏められないものになる。
なぜ今子方を見ているのか、どうして今棹から手を離したのか。
そのような事の組み立てが大変であり、組み立てる楽しさもございました。
能meetsは、そもそも講座から始まりましたから、
能meets能という本公演の時の講座は力を入れて当たり前。
今回は長年構想を練り、いつかあのワークショップをと考えていた事が実現しました。
「能と狂言の違い」について、
このワークショップは大変な反響を頂戴しました!
ご覧いただけなかった方は、是非後日の配信でご覧ください。
また出演者の中でもお互いの反響があったように思います。
あまりアピール出来ませんでしたが、今回は大阪は勿論ですが東京、福岡から能楽師が来ておりました。
例えば冒頭に仕舞がありましたが、舞う人は福岡・東京・大阪。
謡う三人は東京・大阪・神戸。
敢えてバラバラの組合せに致しました。
普段一緒に謡わないような人が今回は隣で一緒に謡う。
リハーサルが少ない分、緊張もあり、出演者同士よい刺激になったかと思っております。
楽屋でも、普段話さない方とお話をしたり。
数名の能楽師から「楽しかった」とも仰っていただきました。
刺激といえば、「国栖」に出演のかわいい4歳の武田智継君。
子方の華やかさというものがお客様に伝わったものと思います。
舞台に登場した時のお客様の反応。
どんなに名人でもその空気を作るのは無理ですね。
この日の為に何度も稽古をされ、当日も早起きして「稽古する!」と言ってくれたそうです。
ご両親のご苦労も並々ならぬ事かと推察します。
また能meetsはこれでブレーキをかける事なく、どんどん挑戦をしていきます。
11月1日㈪にはいつもの「能meets北浜」、そして8日㈪はいよいよ「能meets高知〜静と動〜」、同じく高知で23日(祝)には「能meets展」。
その他来年には広島や愛媛、福岡、長崎にも参ります。
勿論東京でも徐々に回数を増やして講座を企画致します。
これからも能meetsをよろしくお願い申し上げます。
最後に、いつも能meetsの為に走り回ってくださるスタッフの皆様、心より御礼申し上げます。