第2回能meets能 開催決定

お知らせ

舞台の役を頂戴できる事の喜びというものは、能楽に限らず、あらゆる舞台芸能に通じていると思います。
私はありがたい事に現在、「能meets」の定期的な活動を沢山の皆様にご理解いただき、そして勿論スタッフの方々の後押しをいただき、自身で主役を勤めさせていただける機会を作るに至っております。

今回で2回目となる「能meets能」。
能meetsの活動は主に能を皆様に知っていただく為の講座活動です。大阪北浜では月に一度、その他東京の新橋や高知でも定期的に行っております。その内容は例えば能面のお話であったり、能のセリフの解説、世阿弥の残した言葉についてのお話など。最近は「一曲解説」と称して、ある演目を取り上げその一部始終を実演交えながら解説していくスタイルが人気。
そうして能を知ってくださった方に、「実際の能を観ていただく」機会を少しでも作りたいとスタッフの一人に話してみたところ、「是非挑戦しましょう!」と始まったのが
「能meets能」です。

今回の演目は「国栖(くず)」。
昔吉野山に住む国栖族という先住民が、敵に追われてやってきた天皇一行を必死の思いで守った逸話から生まれた曲です。

この演目は私が学生の時に拝見した事があり、その時の印象が大変強く残っています。前半の老人夫婦の天皇を想う純朴さ、大見得を切り敵を追い返す武骨さ。
山々に囲まれ、外の世界から遮断されたこの地で、実は沸々と育まれていた国栖の人達の天皇を慕う「柔らか」な、そして時には大きな炎のうねりとなって命を掛けてもそれを守る「堅い」心。
今回のチラシのデザインはそのような二つの心象を表現したく、デザイナーの笹田さんに依頼し作成していただきました。

ストーリー展開が分かりやすく、そして普段の能とは違い少し珍しい演出もあり、初心者の方にも大変面白く鑑賞できる事間違いありません。
そして能に普段慣れ親しんだ方にも、その珍しい演出が目を引き、やはり楽しく観ていただけるものと信じております。

この演目は、天皇を追う追手の役であるアイ狂言と、シテである私とのやり取りが非常に多いシーンがあり、またそこがこの曲の眼目です。
それに因み、当日は能の上演に先立ち「能と狂言の違いについて」と題して、シテ方である武田宗典氏、狂言方の善竹忠亮氏による解説も見どころ。
ネタばらしになるのでこれ以上は申せませんが、普段皆様が疑問に思われている「能と狂言って、どこが違うの?」という疑問に分かりやすくお応えできると思います。

今回の出演者は、大阪はもちろん東京・福岡・神戸と各地の能楽師に声を掛けています。
能のリハーサル(申合せといいます)はたった一回。
「バラバラの出演者で、申合せ一回だけで成立するの?」…するんです。
普段一緒に舞台に立たない演者と突然一緒に演じる事になっても成立する、それは各々が、世阿弥またはそれ以前から脈々と守られてきた能の所作や謡や進行や演じる心を、各々の師匠からしっかりと受け継いでいる「プロ」の集まりだからです。
ジャズのセッションのように、普段行わないメンバーである故の面白いぶつかり合いが、また舞台を面白くさせるのだと私は考えて今回のキャスティングに致しました。

また、公演に備え各地で能「国栖」の解説を行いますので、その解説と併せて舞台をご覧ください。

能meets新橋詳細
能meets北浜詳細
能meets高知詳細

そして公演終了後、その公演の様子の配信を予定していますので、遠方の方や当日お越しになれない方も、是非そちらをご覧いただければと思います。

能meetsはこれからも、お客様の視線になって。だけども能の本質は崩さずに。色んな事に挑戦して参ります。

皆様ご来場お待ちしております。