番外編「徳島県中学校教育研究大会 音楽部会 講演」スタッフレポート

能meetsスタッフブログ

スタッフです。

 

10月27日 藍住町総合文化ホールにて、能楽講座

を開催いたしました。

 

こちらは、徳島県中学校教育研究大会音楽部会の一環で林本先生に依頼があったものです。

先に藍住中学校の生徒様に向けて講座を行い、

そしてこの日は音楽の先生向けの講座でした。

 

到着時はとてもいい天気でした。

新しい会館で、事務局の皆様がとても気持ちよく迎えてくださいました。

 

 

午前中は藍住中学で、公開授業と研究発表などを開催され、

午後からが講演というスケジュールで

70名ほどの教員の方にお集まりいただきました。

 

先日の藍住中学校の学生様向けのワークショップもとても皆様の反応が良く喜んでくださったお聞きしていたのですが、

ご挨拶に来て下さる藍住中学校の学校長や、事務局の皆様のお言葉からもそれは感じられるものでした。

 

皆様口を揃えて「生徒たちにとても好評で!」と仰ってくださっていました。

 

だからこそ、先生も今日をどのようなものにするかと悩んでおられましたし、お道具も持参され、

小鼓の荒木先生にもお願いして、実際にお囃子の音色を聞いていただく機会を作られました。

 

更に興味を持っていただけるよう、能楽を学校の授業に取り入れた記事や、先生の中学生のお弟子さんの記事などを持参され、事務局の方にお願いして入口に掲示していただきました。

大切な事だと思います。

 

まずは能の歴史や成り立ちなどをお話され、

そこから謡へ。

猩々の謡を実演されてから、その意味を

どれだけ難しいかということ

準備が大切かということ

日本の文化や、生活などもお話にいれつつ解説されます。

 

さすが教員の方々、後ろから拝見していても

大きく頷いてリアクションされていて、林本先生のお話に熱心に耳を傾けてくださっていました。

 

そこから、謡の解説をしてから

「鉄輪」

この日は、小鼓の荒木先生もご一緒でさらに臨場感が増します。

参加の方々も間近でそれを感じてくださったようで、拍手が一間おいて湧き上がる感じでした。

解説を聞いて自分頭の中に想像をしてから「聞く」

その面白さを皆様体験してくださったのだと思います。

 

休憩をはさんで、荒木先生からお囃子の楽器のお話。

 

荒木先生も、やはり小鼓のお話は

「自分の楽器なのでちょっと長くなりました」と笑顔で仰っていましたが、熱心にお話を聞かせてくださいました。

聞くのみでなく、小鼓の構えや打ち方を一緒にやっていただき、皆さまご参加くださいました。

 

その間も林本先生はホワイトボードを用意したり、

体験の際は舞台上で一緒にされ、客席の空気を共有されていました。

 

これも大切なことだと思います。

いつも先生の講座は準備と、更にその時の空気でお話の運びや内容が変わります。

 

荒木先生のお話を引き継いで、コミのお話。

そして

時と間のお話。

しかも実演も。

 

実際に敦盛の謡を、メトロノームにのせるように一定のリズムで。

その後に、お互いに主張をしつつ引っ張り合った謡と小鼓を。

これは見ていてもワクワクするほど面白い実演でした。

 

林本先生が、せっかく音楽教員の方の集まりだからと、お囃子方の先生にご相談をし、当日は荒木先生にお力を貸していただいたことで、より参加の方にも伝わったと思います。

 

また、敦盛を選んだのも、実際に教科書に敦盛が載っていて、指導されているのを調べて選曲されたものです。

 

こういった一つ一つが皆様に関心をもっていただき、呼んでくださったお気持ちに少しでもお応え出来ているのだと今日も思いました。

 

また少し修行のお話もされ「個性」というものへの先生への思いや、能の内に籠めるお話も。

これも元々の流れではなかったのですが、皆様の反応を見てお話を選ばれていました。

持っていた能面をお見せすることがなかったのが心残りですが…でも「内面」や大切なことに触れていただけたと思います。

 

最後に開催校の西山校長からのご挨拶がありましたが

印象に残った言葉です、と

「能は難しいから、面白い!」と気持ちよく締めていただきました。

帰り際も、皆様でお見送りをいただいたり、厚く熱く感謝の言葉をいただきスタッフも嬉しくなりました。

 

その後急いで林本先生は、明日の美馬教室の発表会の為に移動です。