男女共同参画を考える能講座

レポート

以前もご紹介させていただきましたが、佐賀県唐津市にて、「日本の伝統文化の中で男女共同参画を考える~能楽の世界~」という、全4回の能の講座の講師をさせていただく事になり、先日第1回目が行われました。

普段講演会など様々な企画をされておられます「佐賀県翼の会 唐津・東松浦支部」の皆様からご依頼をいただき、日程も私の予定に合わせて下さいました。

「男女共同参画」を考えるという事が今回の内容ですので、能の世界での「男と女」に触れて毎回お話をしていこうと考えています。それは能の話の中に登場する、「恋愛の中の男女」もそうですが、それ以外の面からもお話しできればと思っています。

例えば、能「海士(あま)」に出てくる龍女。これは追善の供養を受けた母の霊が子どもの前に現れるのですが、「変成男子(へんじょうなんし)」と言いまして、女性が成仏するためには一度男性にならないといけない、そして男性になるためには龍に変身をするというもの。自分の母があの世で龍女になっていると思うとびっくりしますが、女性からすると、「なんで女性が成仏できないの?!」とお怒りになるのもごもっとも。

能は昔の形を変えずに続けていますので、現代に合わないものでもそのまま残っています。

昔の日本人の感覚にそのまま触れることで、参加の皆様に、現代と照らし合わせて「男女共同参画」について考えるきっかけになればと思います。

先日名護屋の茶苑「海月」にて行われました第1回、とても楽しい翼の会の方々にセッティングしていただき、またお客様もとても真剣に、時には楽しく私の話に接してくださいました。

写真は翼の会メンバーの方々と。残りの3回は唐津市北城内「埋門ノ館」にて行います。毎回講座の最後に謡のお稽古もございます。

お時間よければ皆様是非お越しください。