これまでの能meets、これからの能meets

お知らせ

そういえば、もう1年過ぎていました。
この名前が出来たのは昨年7月。

この名前はありませんでしたが、実際に開始したのは昨年1月東京新中野で。

「能は難しい」事を広くお伝えする講座。

大阪を中心に、東京・徳島・高知でも展開をし、新中野でスタートした講座から含めると、これまでにのべ740名様の皆様にお越しいただきました。

大阪では北浜にございます「青山ビル」の青山修司さんから全面的なバックアップをいただき、地下1階の北浜RONDOでは毎月1回「一曲解説」を行っています。

東京では現地のスタッフの方に会場の手配や当日の受付等も引き受けていただき、高知では劇場関係の方々が集客までしてくださり、終了後もお酒を酌み交わしながら、楽しい演劇談議を致しました。

徳島では徳島城博物館の担当者様に会場のお世話、広報までしていただきました。

そして何よりもメインスタッフの方には、この全ての講座を企画・運営し取りまとめていただいております。

今年に入りコロナ感染問題が発生。能の催しはもちろん全て中止や延期。

自主公演「大の会」も来年に延期せざるを得なくなりました。

当初予定しておりました能meetsも、北浜や東京はもちろん、初上陸予定でした福岡・長崎、そして栃木も延期。

こちらもそれぞれ現地の方々にご尽力賜っておりましたが、本当に残念でした。

着物を着ない生活が続き、自宅で小道具ばかり作る毎日。

その時メインスタッフから連絡があり、「講座はできなくても、何とかして活動は続けられないか」と相談を受けました。

私にとっては、そのように仰っていただけるのは本当に嬉しい事で、是非ともさせていただきたいとお返事しました。

そして生まれたのが「能meetsブログ企画」。

能meetsブログ企画記事

実は、これはいずれ行うつもりで写真だけ撮っていたものを、予定を早めてブログ公開し、能の楽屋の事や、小道具の話などをブログ形式で書き残しました。

「このような時代に動画ではなく、敢えてブログで」 これは私もスタッフとも思いは同じでした。

本当に沢山の皆様にご覧いただき、驚いたのは数名のプロの能楽師からも
「いつも見てるよ」
と仰っていただきましたこと。

その他、能の世界ではあまり取り組まないグッズ販売も初めて経験しました。

そのような中、コロナ禍が一旦落ち着きを見せた頃、スタッフから
「お客様集まらないかもしれませんが、再開しませんか?」と話が出ました。

講座を行うことでもし感染が広まったらと不安で悩みましたが、その不安を払拭してくれたのは、スタッフの「できる限りの感染予防は私がします。林本先生はただいつものように講座をしてください」の一言。

7月17日北浜を皮切りに活動を再開。

定員を制限し、検温や消毒、換気等確実な対策をスタッフ陣の皆様が行ってくださいました。

そしてまた、いつもお越しいただくお客様も変わらずお越しいただき(マスク姿という点が非常に残念ですが)、本当に嬉しい一日でした。

お客様はもちろんスタッフの方々も、これだけの皆様が能meetsを気に掛けてくださっていたと改めて実感できました。

お越しいただきました皆様には、この場をお借りして感謝申し上げます。

結局コロナ禍においても、延期や中止こそあれ「能meets」はずっと活動し続けて参りました。

これは我々の自負する所。これからも引き続き活動を行ってまいります。

岸和田の杉江能楽堂でも7月より「能meets杉江能楽堂」を開始。定期的に行う予定です。

また、新しい企画としては「能meets殺陣」。

能meets殺陣記事

これは、お客様に月1回のお稽古をして、能のチャンバラである「斬組」を体験していただくもの。1月には簡単な発表会があり、

  1. ・舞台に上がってお稽古、発表ができる
  2. ・能楽師と共演できる
  3. ・能の所作を学び、舞台に上がる緊張感も味わえる

と、盛り沢山で早速にお申込みもいただいております。

その他、まだ申し上げられませんが、普段の能講座にはない「特別で新しい企画」も進行中です。

繰り返しになりますが、このようなコロナ危機に直面しながらも、「能meets」を続けることができたこと、大きな声では言えませんが

私の自慢

です。

それは「能meets」が周りの皆様に大きな力で支えられているという事、これが私の「自慢」なのです。