今年の「能meets」全て終了しました。
お知らせ12月16日(月)、大阪市中央区谷町にございます「かむなび」という、日本酒やお料理の大変美味しいお店の会場を拝借し、行いました「能meetsかむなび」をもちまして、本年の全ての講座をつつがなく終えることができました。
お越しいただきました皆様厚く御礼申し上げます。本年最後にふさわしく、お客様と懇親会も開催することができ、また色んなご意見をきかせていただき、来年への糧とさせていただきました。
「自分が話したい事を話したい」という私自身の熱意(自分で言うのもおかしいですが)を感じてくださったのか、スタッフの方々から力強く背中を押していただき、能の講座「能meets」は今年から始まりました。
「能が皆様に会いにいく」「濃密(のうみーつ)な時間を過ごしていただく」という意味を込めて名付けたこのタイトルも、この一年で私にとりましては大変大きなものとなりました。
はじめはお客様がたった1人でも続けていくつもりで、ゆっくりゆっくり広まっていけばいいと考えていましたが、なんと思いもよらず沢山の皆様に足を運んでいただきました。
たった1年で開催数22回、のべ381名様を動員する事ができました。
大阪はもちろん、東京にても開催でき、来年には高知や徳島にも行かせていただきます。九州にても現在企画をすすめています。
私を見捨てる事なく、ずっとお世話していただいておりますスタッフの皆様には本当に感謝の気持ちで一杯です。
また何よりも色んな会場にお越しいただきました皆様本当にありがとうございました。
10年程前に、能楽師の私の同期が、各地で定期的に講座を始めると聞き、「継続していく事は大変だろうな」「そんなに無理して大丈夫かな」と感想を持ちました。
講座を続けていくのは大切な事とは知りながら、当時舞台や雑用など多忙だった私はそれに手を出せずにいました。
10年遅れてようやく開催する事ができました。
彼の講座は今でもずっと続いているようです。
能にはたくさんの能面があり、たくさんの小道具があり、たくさんの舞台があり、たくさんの演出があり、たくさんの名曲があり、たくさんの演者がいます。たくさんのコンディションがあり、たくさんのバランスがあり、たくさんのアンバランスがあり、たくさんの「思い」があります。
それだけのたくさんの武器を持って挑んでいる舞台を、一つの方向からではなく、色んな角度から観ることが可能です。それは能が「立体的」に出来ている証拠です。
私はその事を皆様にお伝えしたいと常に考えています。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
林本 大