能meets北浜「大原御幸」スタッフレポート

能meetsスタッフブログ

能meetsスタッフです。

4月25日(月)北浜RONDO
能meets北浜「大原御幸」曲解説

を開催しました。

3月解説の「安宅」と同じく
その2年の延期を経て開催される松華会別会が5月5日。
林本先生がツレを勤められます。

しかも本日がその申合せだったようで、臨場感が沸くかと思いきや…
直前まで本日のテキストとにらめっこされていた先生。
動きが少ないんですよね…
枝葉に分かれるエピソードまで込めてしまうと登場人物が多いんですよね…
と、かなり悩まれてました。

実は他の講座で一昨日「天鼓」の曲解説をされた先生、それも初めて解説される曲。そして本日もまた。
一つの曲にかなり時間がかかるのが中一日で続けざまだったので、大変だったようです。

そして今回は
珍しく、最初からホワイトボードに相関図を書かれてました。

なるべく枝葉に分かれないように絞って相関図を書いていたにもかかわらず、講座が始まると
「ここには書いてないんですが…」とまさかの加筆…!!
先生らしいなと思いました。

本当に動かない能だと何度も仰っていた先生。

初めて参加される方も数名いらっしゃったので、能のルールや、基本的な言葉の説明も入れつつ…丁寧に進めていかれる印象でした。

作者不詳と言われているこの曲の推察は面白いお話でした。
こういったお話を聞く中で、実際に観ておらずとも少しずつ曲の名前や能にかかわる言葉の知識が増えていく感覚がまた面白いです。

動き(舞の実演)がない分、謡の実演が多かったように感じた今回。贅沢な気持ちなります。
それと同時に、この曲は謡が大切だとも感じます。
言葉の意味をよりわかりたいと思いました。

全体的に動きも少なく静かではありましたが、歴史的事実を踏まえたうえで色々な考察があり、こうとも取れる、こうとも考えられるというお話が興味深かったです。 
しかももちろんそこに答えはない。
さらに
少ない中で印象的な、とある動きについてのお話がまた面白かったです…。
人の内面にグッと迫り、当日の舞台を観てどう感じるのかが楽しみな部分です。

最後の部分のお話を冒頭にサラッとされてから解説をされたのですが、そこだけを聞いても色々と感じこみ上げる内容だったのが、解説を聞いたあと、更にその部分の謡を聴くとまたグッときます。

長いものには長い意味が、動かないものには動かない意味があるんだと解説を聞いて思いました。

当日またそれをどう感じるのか…5月5日を楽しみにしたいと思います。

始まる前は悩まれた挙句
「時間内に、すごく早く終わるかもしれません」
と仰っていた先生ですが、いつも以上に時間はオーバーしていました。
やはり今日の申合せで感じられた想いが籠められた解説となりました。

皆さまありがとうございました。

終わった後先生から珍しく
「時間が長くなったお詫びの言葉を添えて下さい」と申し出がありました。

先生お疲れさまでした!

次回
能meets北浜は

5月21日(土) 12時30分 「弱法師」曲解説

です。

こちら7月16日(土)松華会で上演される曲です。
林本先生がシテを勤められます。
弱法師のおシテは初めてということです!

6月は、いよいよ二度の延期を経て開催される第二回大の会「融」の事前解説。
力が入りなんと1日に二回の講座、しかもゲストをお迎えいたします!

能meetsから能舞台へ、道を創りたいと仰っていた先生の想いがこもった、シテを勤める舞台自らの事前講座です。
引き続き能meetsをよろしくお願い致します。

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