番外編「梵保庵お能のいろは+α」スタッフレポート       

能meetsスタッフブログ

スタッフです。

先週のことになりますが

吹田市の大変おいしいお蕎麦屋「梵保庵」さまにて

林本先生による能講座「お能のいろは」が開催されました。

 

こちらは先生と日頃からお付き合いのある梵保庵のご主人と女将様の主催される講座でもう9度目。

スタッフも今年の3月に一度参加させていただきました。

 

この日の誂えも女将さまこだわりの。

更にもう間近に迫った「夜討曽我」のポスターも三か所に張っていただきました。

いつもとは趣向をかえて、注文を受けるのではなく前日から女将さまが煮込んだり炊いたりしてご用意いただいた特性のお弁当をいただきます。

これがひとつひとつのおかずが丁寧でどれも美味しいものでした!

もちろん締めにはお蕎麦も。

 

皆様がそろわれて食事もひとしきり…というところでいよいよ林本先生が到着されお能講座。

この日は夜討曽我」のお話がメインというご依頼でした。

チラシを手に公演の宣伝もされてから…

この日のレジュメは、いつもの能meetsで使用しているものとは違うものでした。

そこへ至る小袖曽我や、そのお話が出てくる望月の謡を用いての解説。

 

これはこれまで夜討曽我の解説を何度も聞いているスタッフも驚きました。

確かに先生は「お能のいろは」のお客様は謡を聞くことを好まれるのでと、この日の内容を色々と思案しておられました。

 

お能のいろはに集まるお客様に則した、これまでとは違う新しい解説を準備されていました。

存分に謡を聞かせつつ、お能の基礎的な事や難しさ面白さを楽しくお話され、もちろんそれを「夜討曽我」に集約されていき、最後は小道具などもお見せして。

 

もちろん太刀も。

持ち方など基礎的なお話から、構えなど

 

ここまでもですが、先生との距離が近いこともあって皆さま声に出して反応されるので先生もノっていかれるのがわかります。

 

 

ご希望のあったご主人に、烏帽子を。

太刀と松明も持っていただきました!

 

予定では30分(いつもより短いオーダーでした)

ですがやはり45分ほどのお話。

それでもあっという間に感じましたし、この後もうすでに夜討曽我のチケットは数名の方にお申し込みいただいていたのですが、更に数名の方からチケットをお申し込みいただきました。

 

もう間近に迫っているのにも関わらず、本当に嬉しいです。更には講座に感動された参加者の方が「他でもやっていただけますか?」とまたご縁をいただきました。

 

皆さまの予想以上のリアクションもありつつ、ここまではいつもの流れでしたが

 

ここからが実は、梵保庵の皆さま、そしてご来場の皆さまのお心尽くしの催しだったんです。

 

ご主人よりご挨拶、といつもとは違う流れを女将さまが。

林本先生は???といった感じで

参加の皆さまはもうその様子を見ながらニコニコで。

 

烏帽子姿のままご主人の口から

林本先生が重要無形文化財総合指定保持者の答申を受けられたことへのお祝いを改めて告げられ…

先生が恐縮されている中…

 

数度こちらで開催された寺子屋で皆さまが先生から習っていた「鶴亀」の謡を!

この日のために皆さま個人で、あるいは集まってお稽古をされていたんです。

 

 

先生のお顔をみていてもお気持ちがわかります。

後で先生も「泣きそうでした」と告白されていました。何よりのお祝いです。

 

謡終わったあと

「稽古の時は入りがバッチリだったのに」

「早くなってしまった」などなど反省もされていましたが、技術うんぬんはまだ是非林本先生のお稽古で!でもこの日のお謡には格別のものがありました!

お祝いのお気持ちが詰まった「鶴亀」

そのお気持ちこそが、何より大切なんですね。

そこにいた皆様が笑顔になり、

嬉しそうな先生を見るお顔まで含めて、本当に素敵な時間でした。

 

 

皆様からの寄せ書きお祝いも女将さまより贈呈。

 

 

都山流の松田さまより尺八で「鶴」を披露いただいたりと、素敵な集いとなりました。

 

梵保庵のお蕎麦と、そしてご主人と女将さまのお人柄に集まる方々、どなたも本当にお気持ちのある、素敵な方々ばかりです。

 

皆さまサプライズ大成功に本当に嬉しそうでした。

ありがとうございます。

 

先生ももちろんそんなお祝いをしていただけることを知らずに一生懸命この日のお話の内容を考えて、だからこそ、更にお祝いにも驚かれ

皆さまもサプライズでドキドキしながら講座は本当に楽しまれ。

お互いがお互いを喜ばそうとする、とても素敵な関係で成り立っているからこその、この空間なのだと感じました。

 

残念ながら参加できなかった方からも、お祝いの「鶴亀」のお酒、更にはお電話も!

 

何度も何度も「嬉しい」「幸せ」「良かった」そんな言葉が聞こえてきたり、思ったりできました。

 

この日のために企画をされ、お声がけ、内容、レイアウト、連絡、などなど本当にたくさん色々とご準備いただいたご主人、女将さま、梵保庵スタッフの皆さま、本当にありがとうございました!

お集まりの皆さまもありがとうございました!

 

先生の普段見られないお顔を見ることができました。

 

余談ですが…

スタッフはサプライズのご相談を事前受けており、きっと先生がお礼をしたい気持ちになられるだろうとこっそりお祝いのお返しをご用意させていただいていました。

 

 

お能のいろはオリジナルデザインの特製ブランドドリップコーヒー。

心ばかりですがお一人お一人に先生より渡していただきました。