能meets新橋「鞍馬天狗」スタッフレポート
能meetsスタッフブログスタッフです。
1月5日(金)19時 能meets新橋「鞍馬天狗」
開催しました。
今年初めての能meetsは新橋から開始となりました。
明日6日は国立能楽堂でこの春日龍神の前ツレを勤める林本先生。 そして昨日は大槻能楽堂新春能で翁の地謡を勤められました。 その前日は名古屋能楽堂の新春公演… 今年もすでに忙しい幕開けの先生です。
皆さまも年明け間もないこの時期、
そして寒い中たくさんのご参加ありがとうございます。
お正月のご挨拶、年明けからの様々なことに対する先生の想いからお話され
鞍馬天狗へ。
今回こちらを取り上げた理由である3月30日の武田祥照先生がおシテの春燈会の宣伝をされ
内容へと進んでいきます。
かなりの長い前置き「天狗」というもののお話をされてから「鞍馬天狗」へ
一般的な解説では(◯◯◯)と言われていますし、もちろんそういう見方もありますが、私はそれをメインにするのではなく、今日は違う観点から話をしてみたいと思います
とても興味深い始まりでした。
今年最初の解説、こちらもワクワクします。
子方が多く登場するこの曲。
もちろん解説は大人の先生お一人ですが、世阿弥の言葉を引用されつつ舞台の様子をお話しされるのを聞いて実際に観てみたいという気持ちが強まります。
他にもひとつの所作について
こうすればこう見えるかもしれない、こうすればどう見えますか?というお話をされ「当日祥照さんがどのような思いでされるのかわかりませんが…」と。
鑑賞意欲を掻き立てられる言葉です。
天狗と牛若丸とのやりとり
お能には珍しい言葉が出てきて驚きました。
こんなこと言うんですね
しかし、
それも見方の一つで
例え話かもしれない
そんなお話を先生はそえられます。
さらにいつもお話される
能ではこれだけしか表現しないけど、実際にはこれほどの意味があるという部分
実際舞台を観てどう感じるか、楽しみなところです。
他の芸能の鞍馬天狗の引用もされての解説
多岐に渡り多面的に物語を捉えらることができますし、舞台を観ただけではわからない部分です。
やはりあらすじだけではわからない深みがあります。
前場の終わり…「来序」その演出で先生が投げかけられたお話。是非とも積極的に拝見してみたいと思いました。
間狂言も楽しみになったところで
後場。
時間は残り10分ほどです…
登場のお囃子「大ベシ」
上空高く高くを飛ぶ天狗を表現する演奏
先生お一人のアシライでも聞いてるこちらも力んでしまうほどでした。
後シテの登場。
凄まじい速さを表現する能の手法を
これまた実際のハリウッド映画に例えられてお話されましたが笑いながらも思わず「なるほど!」と頷きました。
後場はいつもあっという間です。
最後まで楽しい例え話や、能独特の表現。
そして、伏線として話されていた外道の話、他の芸能での鞍馬天狗のお話、最後に回収された時にやはり大きく頷く今年最初の能meetsでした。
春燈会(シテ 武田祥照先生)
3月30日(土)14時
観世能楽堂(東京・銀座)
では、林本先生も地謡を勤められます。
能meets新橋にご参加いただけなかった皆さまに朗報です!なんと当日の解説も林本先生です。
時間的には能meetsの五分の一ほどでしょうけど、そちらも楽しみにお越しくださいませ!
次回
能meets新橋
3月29日(金)19時
熊野 解説
こちらは三島由紀夫の近代能楽集にもある曲で、大阪で去年一度解説がありましが…とてもとてもおススメいたします!
毎回なんですが…
一度やっている講座はさらに太鼓判が押せます!推せます!
是非ともお待ちしております。
今年最初の
能meets北浜
1月18日(木)19時
草子洗小町 解説
こちらもまだまだお待ちしております!
また今年の林本先生の最初のおシテ舞台は
1月14日(日)14時
メイシアター新春能「土蜘蛛」
今年も皆さまとたくさん元気にお会いできますよう。