「霜乃会」の取材

お知らせ

 色んな古典芸能文化に携わる若手・中堅の集い「霜乃会」の取材の一つとして、能楽の私と、同じく霜乃会メンバーの今村哲朗氏の記事が6月3日大阪日日新聞に掲載されました。この記事は本紙だけでなく、各地方紙にも取り上げていただいております。
 数年前のある時、日頃仲良くお付き合いさせていただいております落語の桂春蝶氏と、講談の旭堂南龍氏(当時は南青)と3人で食事した折、春蝶氏から私と南龍氏に、「君たちの世代で集まって何か発信させてはどうか」とお話しをしていただきました。帰り道南龍氏が私に、「本当に何かしましょうか」と仰り、私もその必要性を感じましたので、まずは食事会からと結成したのが後の「霜乃会」。
 能楽からあと一人招くことになり、私は今村哲朗氏に声を掛けました。
 彼は福岡の出身で東京の大学に通い、そして大阪で修行をしていました。従って各地方の能楽師とも交流が深く、その事もあるのでしょうか、後輩への面倒を本当によくみていました。後輩からも慕われており、よく相談等も受け親身に世話をしているようです。後輩と食事に行った時は必ずご馳走してあげ、今思えば、後輩の為に費やしたお金で家が建つのではないかとよく二人で笑っておりました。
 私はそのような彼が霜乃会に入会してくれれば、色んな意味で広がりが生まれるだろうと考えました。また私と違い自分の意見も率直に言える性格ですので、今となっては彼に入ってもらってよかったと思います。
 もう一つ、実は彼と私は遠い遠い親戚にあたる事が、私が修行を終えて独立した時ひょんなことからお互いに分かる事になるのでした。
 そんな事もあり彼とはパートナーとしていつも一緒に仕事をさせていただいております。