和楽webの記事に掲載されました

お知らせ

私も以前より読ませていただいております、小学館のwebメディア『和楽web』様からの取材をお受け致しました。『和楽』様のキャッチフレーズは「日本文化の入り口マガジン」。いろいろな日本文化を面白く紹介されています。

今年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』の登場人物が立て膝をして会話をしているシーンに、違和感があるとの視聴者の皆様からのご意見が発端で、この取材を受けることになりました。

これまでの歴史時代劇はほとんどが正座のシーンばかりでしたので、違和感を感じるのは無理ないことかと思います。

ある中国の俳優さんが、インタビューで「歴史を演じるということは、中国民族は一体どのようなものなのか、中国にどのような精神性があるのか、それを自国は勿論世界に発信する必要があるし、その責任がある」と仰っておられました。

「歴史事実の習得」だけではない何かを背負っているのが時代劇だと思います。

なぜ抜いた刀を右に置くのか、なぜ着物よりも襦袢の方が派手なのか、そのような事からもかつての日本人の精神が見えてくるような気がします。

我々が携わっております能にも、その責任は大いにあると考えています。だからこそスタイルを変えずに続けていく必要があるのかもしれません。

“『麒麟がくる』の帰蝶の立膝は不作法じゃないって?正座の本来の意味がコワかった!” 『和樂』(2020年7月5日) 2020年7月7日閲覧。