能meets新橋「恋重荷」スタッフレポート
能meetsスタッフブログスタッフです。
2月13日能meets新橋「恋重荷」解説
開催しました。
先日北浜での「熊野」解説がいつも楽しい能meetsの中でもかなり面白い内容だったので、同じ近代能楽集におさめられているこの「恋重荷」もとても楽しみでした。
とはいえ、一度北浜でも解説は終わっているのですが…
でも舞台と同じで林本先生の講座は集まったお客様や、その時点での先生の経験に基づいて変化するのでそれもまた楽しみの一つでした。
前日は自身のお稽古、そして朝は阪急交通社様主催のたびコト塾での講座、そのあとは観世能楽堂にて学生能の舞台出演と相変わらずハードスケジュールの先生です。
だからなのかホワイトボードやその他もろもろ…ちょっと忘れ物が多かった今回でした。
これはスタッフ陣も反省するべきところです。
最終確認をしっかりしないといけませんね。
昨日暖かったと聞いておりましたが、今日はまた寒くなってしまいました。さらに雨…
お越しいただいた皆さま本当にありがとうございます!
前回大阪でもあった「恋重荷」の解説でしたが今回は、現代演劇に例えて話されることが多かったと思います。
他の曲にもたくさんある、何度聞いても面白いと思う能の
「最小の演出で最大の効果」
「スタンダードを守るからこその、ちょっと外した時のふり幅の面白さ」
これは現代演劇にもおおいに取り入れられる部分だと改めて思います。
今回も「出し置き」の意味を色々とめぐらすこととなりました。
わからずに観ると全く意識しないところですが、わかってみるとどう感じるのかが楽しみな部分です。
そして「重荷」の捉えかた。
女御、臣下、山科荘司
それぞれの立場や、想い
何通りもの意味合いに取れるお話。
初めての方もいらっしゃったので、能の基本的なルールなども話されながら進む解説。
能の面白さを感じつつ、改めて知らないと楽しめないことが多いとも思いました。
とはいえ先生の解説はいつもお話の部分は多面的で、この話はこういうお話です、とひとつの答えを教えてくれる解説ではなく
これをどう捉えますか?と問いかけられ、こちらが考える解説です。今日もたくさんありました。
そして、その中でお能のルールは決まっています。
登場音楽であったり、色々な引用であったり、実は意味がないことであったり…そこは知っておかないと楽しません。
一度ではわからずとも解説ごとに積み重ねられていくので、舞台を観ていても「こういうことかもしれない」と以前とは違う気づきがある瞬間があり、見方がどんどん変わるのが面白いです。
前場から後場の急展開。
昔との演出の違いや、世阿弥の改作のお話。
終わった後の余韻。
近代能楽集の「綾の鼓」
と絡ませてのお話も今日は少しありました。
前回北浜では「話し忘れた」という舞台後のエピソード
今回はちゃんと忘れずに話されていました。
もちろんご自身が先月勤められた皿田能のお話もありそこもまた興味深かったです。
やはり解説も毎回違い、そこが面白いです。
今回も時間が少し過ぎてしまいましたが、ご参加の皆さまありがとうございました。
次回能meets新橋は
4月16日(日)
13時 お囃子解説
15時30分「小袖曽我」解説
今年二度目の日曜開催で久しぶりのお囃子についてのお話。
指揮者がいないその演奏法や、「せぬひま」を大切にする「コミ」のお話は目から鱗です!
そして今年は殺陣も開催する東京にて、夜討曽我の前哨譚である「小袖曽我」の解説。
殺陣に興味がある方もぜひ!
すでに半数以上の方のお申込みがある能meets殺陣東京、こちらもよろしくお願いいたします。
能meets殺陣東京も引き続き募集中です!