スマート能楽

「次代の役者が伝える能楽へのゲートウェイ」という見出し。こんなにも若手の役者が全面に押し出されたチラシも珍しいのではないでしょうか。
神戸や姫路でご活躍の能楽師ワキ方、江崎欽次朗さん。私が入門したときには養成会にまだ在籍され、右も左も分からない私に、本当に優しく丁寧に接していただきました。
お互い中年になり、それなりの責任を背負う年代に差し掛かりましたが、江崎さんと楽屋で出会うといつも、これからの能楽界について語り合う事が多くなりました。これからの能楽を生かすも殺すも、我々大人の責任だと江崎さんは常に語っておられ、どのようなアプローチでお客様に能を楽しんでいただけるか、いつも悩んでおられます。
その江崎さんが精魂込めて企画なさいましたのが、「スマート能楽」。
能をぶつ切りにし、解説を挟んで皆様にお届けするという企画です。戦前の教科書にも取り上げられた能の名曲「鉢木」を、その内面精神もしっかりと解説をし、少しづつ御覧いただくものです。
私は、なんとその大役である解説を仰せつかりました。江崎さんの思いを私がどれだけ皆様にお伝えできるか…しっかり勤めたく思います。

最終更新日:2024年7月23日

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