能meets新橋4/16 スタッフレポート

能meetsスタッフブログ

スタッフです。

4月16日 能meets新橋

を開催しました。

 

2月から約2か月ぶりの新橋。

 

前日林本先生は師匠の山階彌右衛門先生のお社中会に出演されていました。

銀座シックスにある観世能楽堂です。

何度か拝見していますがとても立派なお舞台です。

長丁場でお疲れのところですが、本日は2講座!

 

まずは

13時~ お囃子の話

 

最初に土蜘蛛の謡を皆様に

拍子盤と張扇で演奏もしながらお見せします。

そこでお囃子というものの説明に

 

お囃子の解説でありながら楽器は実際にはひとつもありません。

ですが、能meetsでは能というものの中のお囃子の話。

一通り楽器の説明をしてから、

「込ミ」のお話。

 

わかりやすく童謡を用いて、どこで音を鳴らすということではなく、その初動が大切であるというお話。

かといってすり合わせるために何度もお稽古をするのではなく、それぞれの想いや崩壊させない技術を持ち込みつつ、その時その時のセッションを試みる。

 

何度聞いても面白く、興味深いお話です。

だからこそ、違う能楽師の方で同じ曲を拝見したいと思えますし、同じ曲だからこそ楽しめるのだと思います。

 

「間」のお話も興味深く、時間の概念を何時までが夕方か、というわかりやすく例えを出しつつ、なるほど、と頷くようなお話がたくさんあります。

一曲解説を観た時にはもちろん感じますが

はやく能の舞台を観たい!という気持ちになります。

 

なんと講座中に豪雨が…雹や雷まで!

お越しいただいた方には少しおさまるまで会場にいていただきました!

 

先生も

普段ない感じで皆さまとご挨拶され

そして「小袖曽我」の復習を!

15時半~ 「小袖曽我」一曲解説

 

こちらは11月3日能meets能「夜討曽我 十番斬」の前哨譚。

東京でも今回は10月7日能meets殺陣公演があるので、是非とも観ていただきたかった一曲解説です。

 

お能を観るためには、下準備が必要だというお話をされ

 

まずは曽我物語、人間関係

そして鹿狩のお話。

去年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも有名になったお話ですね。そちらを皆様にまず

 

前置きがあってからのいよいよ「小袖曽我」

お話を進めながらも

次第(次第)、出置き(ダシオキ)など能舞台のルールの説明もしながらなので初めての方や初心者の方にも興味を持っていただけます。

 

実の息子の兄弟が母親に会いに来ても、取り次ぐのは乳母である春日局。

お能のルールだけではなく、昔の文化や暮らしのルールがわからなければまたこれもわからなくなるところです。

なので、現代の感覚と違うところも含めて説明があります。

 

もちろん何人登場人物かあろうが先生一人で。

 

一人一人の登場人物の思いや関係性、そこからうまれる会話が面白い「小袖曽我」

でも…

背景を知っておかないとわからない関係性

聞いてもわかりにくい言葉の数々

場面や登場人物すらわからない

お能は難しい。

だからこそ

やはり知っていると「実際にはどう見えるだろうか」と

思い、舞台への興味が俄然沸きます。

 

お話が面白い上に、直面(ひためん)の曲というのも相まって、実際の舞台を観てみたいと思います。

 

敵討ちを伏せてすすむ、弟と勘当した母との間に入っている兄の訴え。

視覚的には止まっていても、耳を傾けてしっかりとききたい、観たいところです。

 

その後

勘当が解け祝言の席になっていく様子。

小袖曽我のタイトルの所以なども話されながら…

 

兄弟の舞

「名をあげる」という意味

 

見どころたくさんです!

もちろんそれは、知っていて、準備ができていてこそのお話ですね。

 

最後の謡、終わり方のお話。

グッときました。

 

母親を何故、出置きで登場させるのか…

最後の退場まで

 

こう見たらどうだろうか

これはこういう意味でとったら考えたらどうだろうか

 

そして別のお話も例えに出して

ご自身の見解を話され…

またお話の見方が変わりますし、物語が広がります。

 

しっかりと

10月7日能meets殺陣東京

11月3日能meets能「夜討曽我」

宣伝もありがとうございます。

皆さまご参加ありがとうございました!

本日はなんと、先生の大学時代の能楽部の先輩がホームページより、能meetsの活動を見つけてお越しくださいました。

先生もとても嬉しそうで。

「大ちゃん」と先生が呼ばれていることに、スタッフ陣一同新鮮な気持ちでした。

ありがとうございます!

次回能meets新橋

5月15日19時「安宅」一曲解説

新橋お申込みはコチラ

こちらは6月25日(日)開催武田宗典之会

宗典先生が初演されます。

宗典先生はいつもお世話になっておりますし、今年の能meets能では林本先生と一緒にシテを勤めていただきます。

武田宗典之会の詳細はコチラ

当日の「安宅」ではなんと林本先生が音声ガイドを勤められますので、是非とも舞台と合わせてお越しいただけたらと思います。