能meets北浜「邯鄲」スタッフレポート

能meetsスタッフブログ

能meetsスタッフです。

2月27日(日)北浜RONDOで

能meets北浜「邯鄲」

を開催しました。

先月が世阿弥の言葉だったので、北浜では今年最初の曲解説となりました。

今回は邯鄲の舞台で使う一畳台をわかりやすく表現するために、いつも、平台と呼ばれる少し高さのある台を舞台にしているのですが、カーペットのみを敷いた舞台にして、その平台を一畳台に見立てた誂えで開催させていただきました。

簡易能舞台の橋掛かりの欄干部分も設置したので、能舞台が想像しやすくなったのではないでしょうか?

先日の新橋でも好評だった邯鄲の曲解説。
東京の方でも「岸和田まで行きたいくらいです」との感想をいただいていたこちらを、地元大阪で事前解説…

そう来月3月27日(日)に杉江能楽堂で開催される

第三回きしわだ杉江能「邯鄲」のおシテを勤められる林本先生自らの事前講座なんです!

杉江能さまのご厚意で特別先行予約も出来る、まさに能舞台のための解説講座となりました。

新橋の講座で時間をオーバーしてしまった先生
「大阪では考えないといけませんね」と仰っていたのですが、さてどうなることでしょう…。

アクティングエリアが広く、簡易ですが舞台の誂えも少しあるので先生の動きがいつにも増して多いように思いました。
実際に先生も「今日は大変です」と言いながらたくさん動かれておりました。

楽しい例えでお能独特の一見わかりにくい表現の説明をされ、笑わされたかと思えば、
「ではこの動きをどう思いますか」と
フト聞かれることで、深く考えたり…講座ながらにそのストーリーにワクワクします。

講座を聞かずに観たらきっと気づかないようなことでも、講座を受けることによってそれについて踏み込んで考えることが出来るのが本当に面白いです。
それをまた本番の能舞台で観た時にどう感じるのか…
やはり、と思うのか、思っていたのと違う受け止め方をするのか。
はたまた気づかないのか…楽しみです。

新橋の時にも感じましたが
邯鄲だけの表現、動き、お囃子、があり
そこをピックアップして解説して下さるので本番が楽しみになります。

とはいえ、能meetsではすべての答えを教えてくれるのではなく
道しるべを示してくれるだけ。

ここからは本番のお楽しみ、で終わったり
さて、どの演出かは本番で確かめて下さい
と、意図的に途中で終える解説があるのが、面白いところです。

用意して、観ることが出来ます。
今日もたっぷりと用意するべきものをいただいたと思います。

まだまだ足りないくらいの写真がアレコレとありますが
こちらも、すべてを載せないでおこうと思います。

スタッフは、新橋では正面の位置から、北浜ではワキの位置から講座を見たのですが、本番どちらで観たいか…非常に悩みます。

実際に講座の中の謡でありながらグッとくる圧のあるそんな気合を感じた講座でした。。
先生ご自身、本番一か月前というのもあるのではないかと思います。

実は先日の新橋の講座とに片づけをしているスタッフ陣に
「ひとつ言い忘れました…」と衝撃の一言を発せられた先生。
しかも「邯鄲をこう見ればどうなるか、という衝撃のお話です」と更に衝撃の一言・・・
今日の北浜では冒頭に「時間があれば言います」と伏線を敷いておられました。
その先輩からかつて楽屋で聞いたという衝撃の邯鄲のひとつの見方…
今日はちゃんと仰っていました。

なんと…そんな捉え方が…。
というお話でした。

でも動きを一つとって、言葉を一つとって見方を考えることこそが、余白のあるお能の楽しみ方でもあると思います。
もちろん、自分自身の準備(知識・想像力)を持って挑みたいですね。

講座後は、きしわだ杉江能「邯鄲」の先行販売もさせていただきました。
たくさんのお申込み、本当にありがとうございました!
来月の舞台、楽しみにお待ちくださいませ!

そしてそして
めちゃくちゃ些細なオマケなのですが
2月の北浜では毎年バレンタインとして心ばかりの能meetsチロルチョコをご来場の皆様にお持ち帰りいただいておりましたが今年はバレンタインを大幅にすぎておりますがご用意させていただいておりました。

この中からひとつ。
さて何が人気だったかと言うと…僅差ですが暖簾から顔を出している先生バージョンでした。

冒頭で先生が「チョコレートのゴミを捨てて帰らないでください」と仰っていたので、先生のお顔が置いて行かれることはなかったです(笑)
皆さま美味しく召し上がってくださいませ。

次回は

能meets北浜は
3月10日(木) 19時開催「安宅」曲解説

です。

こちらは、5月5日(木・祝)二度の延期を経て開催される
松華会別会で演じられる曲です。
おシテは林本先生と伝統芸能のユニット霜乃会を一緒にされている今村哲朗先生です。
しかも4月25日(月)の能meets北浜では、同じ松華会別会の大原御幸の解説を予定しています。
その大原御幸は林本先生がツレを勤められます。

なんと、一つの催しで演じられる二つの舞台を2カ月連続で解説させていただきます!
催しを余すことなく楽しんでいただけると思います!
3月4月と是非ともお待ちしております。

5月6月も能meets北浜は、林本先生がおシテを勤める曲が続きます。
能meetsから能舞台へ、道を創りたいと仰っていた先生の目的が直接的に活かされる今年前半だと思います。
是非とも引き続きよろしくお願い致します。

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