能meets北浜「熊野」スタッフレポート

能meetsスタッフブログ

スタッフです。

2月7日(火)19時 能meets北浜「熊野」

開催しました。

 

先日の松華会「山姥」本当に心震える舞台だったと観に行ったスタッフたちで感想を先生にお伝えしておりました。

スタッフとしても、こういった舞台を一つでも多く皆さまにもご覧頂きたいと改めて思わせていただきました。

 

さて、その舞台から数日しかたっておりませんが…

「熊野」

初めての解説です!

こちら先生から進捗状況を少しお聞きしていたのですがいつものように「難しいです」という言葉に加えて「自分でもやりたくなりました」という言葉に期待が高まっておりました…!

 

三島由紀夫の近代能楽集にも触れつつ始まった「熊野」解説。
まずは能「熊野」のあらすじ
それから近代能楽集の「熊野」のあらすじ
これも今までにない展開でワクワクしました。
今日の「熊野」が大槻能楽堂で近々上演されるご案内も。
舞台の始まりから…
登場の仕方、その第一声でそのひととなりを表現しているというところ。面白いです。

世阿弥の作品の名前について

登場音楽であるシダイのお話

能の基本的なお話も含めつつ…

そのひとつひとつが、意味があったりそれがわかるとそこから感じることがあることがお能を楽しむ一つでもありますね。

 

シダイとアシライの違い、能のお約束事
これは知らないとわからない部分ですね。
お能のルールや基礎知識と並行して進んでゆく「熊野」のお話。
ところどころ宗盛の解釈が入ります。
中々な人物ですね…と感じますが特殊演出(小書き)によってまたその印象が変わるところが不思議です。
謡いどころという文之段、実際に聞いてみたいシーンの一つです。

 

今回もまた難しいけれども知っておきたい言葉が出てきました「会者定離」
こうした言葉もお能に出会わなければ知らずに終わってしまった言葉や意味合いですね。
能の特徴である「動かなくなる」そこからが大事だというところ
面白くお話されながらも、そこからの見どころや醍醐味を教えていただく解説がとても好きなのですが、今日も。
漢詩から始まり、そして和文への構成。その先生の解釈。
実際の謡で聞いてみたいと思いました。講座を聞くと更に舞台への楽しみが増します。
全てを解説されるのではなく、見る手段を教えて下さる解説。

この表現を使うことで、この言葉を選ぶ選ばないことで、誰目線の気持ちを表しているのか…何をイメージするのか

全体的に「うらはら」な表現をたくさん感じました。

気持ちとは違う「謡」、こんな想いを持ちつつ「舞」

知ったうえで早く「熊野」がみたくなり、どう感じるのかを楽しみたいと思いました。

お話が終わったあとに残るもの…

ふんだんな詩的情景

そして簡単には説明されていない劇的内容

最後のお話もとても興味深く色々と考えることが出来ました。

人によって立場によってきっと感じ方が違うと思います。

 

そして…

 

最後に繋がる近代能楽集とのお話。

登場せずともそこに現れる母の存在。

伏線の回収。

思わず声が洩れそうになりました。

なんと劇的な

 

先生の「やりたくなった」という言葉に頷くことが出来ました。

観たいです。

 

何度も「今日は時間がかかる」と仰っていた先生。
いつもかかっているんですが…更にということかとちょっと震えておりましたが…言葉通り時間は過ぎて終わりました。
皆様ありがとうございました!

 

本日は2月の講座ということで…

ささやかながら能meetsより皆様にバレンタインのチョコレート。

中には「あると思ってました!」と嬉しい感想をくださるかたも。能meetsが始まってから毎年お配りさせていただいております。

今年は林本先生チョイスの去年の舞台おシテの3つ。

「融 後シテ」「葵上 後シテ」「安達原 前シテ」

…。

安達原も後シテで…と思ったのですが、先生が

「鬼ばかりになるから」と。

スタッフ内ではひそかに「前シテ不人気説」がささやかれておりましたが…結果は…。

 

1番人気は「融」でした!

中には「とっても良かった」と舞台の事を振り返ってくださった方も。嬉しいですね。

 

また来年…!!!

 

次回能meets北浜

3月14日(火)19時

「装束解説」

能面に続く第二段となる北浜では初の基礎解説。

装束は見ているだけでも美しさにワクワクしますが、その着付けや楽屋でのルールも目から鱗のことばかりです!

北浜お申込みはコチラ

 

そして来週は東京で開催!

能meets新橋

2月13日(月)19時

「恋重荷」解説

 

こちらは大阪でも好評だった「恋重荷」しっかりとしたストーリーがあり、それをどう多面的に捉えるか…

先月2年越しの皿田能でツレを勤められた曲でもありますので、その感想もお聞きできるかもしれませんね。

こちらもまた三島由紀夫の近代能楽集にある曲

※作品名前は「綾の鼓」となっておりますが、こちらは「恋重荷」のことです。

 

新橋お申込みはコチラ

 

そして大阪では今月久しぶりに杉江能楽堂さまでの催しもあります!

2月19日(日)14時~

能楽堂のナナフシギ

杉江能楽堂のあの風情ある能舞台を使っての能舞台解説と入門の能講座になりますので、おさらいや初めての方をお誘いいただいて是非ともお越しくださいませ。

2月19日申込み

 

2月26日(日)14時~

すぎえ狂言会

杉江能楽堂初の狂言会です。

能楽師狂言方和泉流の小笠原由祠先生、泉慎也先生による

「盆山(ぼんさん)」「蝸牛(かぎゅう)」

後半に舞囃子「神舞」を林本先生が勤められます。

2月26日申込み

 

現在初のクラウドファンディングにも挑戦中の杉江能楽堂さま

是非ともこちらにもご協力よろしくお願いします。

クラウドファンディング詳細ページ