能meets高知4/14スタッフレポート

能meetsスタッフブログ

スタッフです。

4月14日(月)高知で2講座

開催しました。

能meets能高知公演から2ヶ月ぶりの高知です。

なんだか懐かしくもあり、到着後すぐにヨシダワークスの吉田さんやホールの濱口さんと色々と思い出話に花が咲いてしまいました。

こういう時間も本当に変え難いものです。

いつもありがたくも一階エレベーターにお手製の看板が!

本日は2講座!

平日ですがお昼にも高知初の【謡十徳】を企画しました。

14時【能meets謡十徳】高砂 祝言を謡う

 

高知で初となる謡十徳!

当日の方も含め、たくさんのご参加ありがとうございます。

大阪での定期同様

先生がまず「謡十徳」そのものの説明をされ、そこから本日の「高砂」の解説へと。

有名な「高砂」なので解説するべき部分はたくさんあります。

言葉の由来や、引用されている和歌、本日お稽古する有名な「高砂や〜」と「四海波」のお話などなど、全てをお話しすると時間がなくなるので…と気になる言葉を残しつつ、あらすじはしっかりとお伝えし、実演も挟み

いよいよお稽古へ

「息」呼吸法の話。「息を吸う意識」のお話。

難しいけど面白い部分です。

あえて難しいお話もして、しっかりと「意識」をしといただくことから始まるお稽古。

難しいのですが、先生がお手本でやってみせてくれると「こういうことかな、」とわかるところが講座の良いところだと思います。

理屈でわかり、さらに、実演をみて「感じる」ことの大切さです。

皆さまメモをしながら、真剣に、そして先生の例えに関心したり、思わず笑ったりしながらご参加くださいました。

皆さまの声の力に頼もしくなる初「謡十徳」でした!

ご参加ありがとうございました。

そして間に休憩をいただき、

夜の講座へと。

謡十徳にはなかった、橋掛りも設置して備えます。

 

19時30時【能meets高知】「恋重荷」一曲解説

大阪、東京でもう解説をしている「恋重荷」

高知で三度目の解説となります。

元になる綾鼓と恋重荷 

※流派によっては現在も「綾鼓」という名で上演されています。

ざっくりとしたあらすじと

世阿弥がどこを改編をしたのか、という前置きして

いつも忘れてしまうから先に、と

普通のお爺さんと、恋重荷で違う能面を皆さまにお見せして、本編へ

これも二つを見せていただくことで「違い」を感じることができます。

※余談ですが高知スタッフの吉田さんに「叶うことはないですが、初鰹と戻鰹を同時に食べて比べてみたいです」と無茶な希望を先生が仰ってました。

比べる、時には大切ですね。

まず、最初に出し置きで登場する女御のお話。

後見が出す「重荷」の出し方、山科荘司の登場。

きっと、後からの伏線がたくさんあるのだと感じてワクワクする導入です、恋重荷本編もですし、講座の始まり方も、です。

これは後でお話します。

と、何度も先生が挟みつつお話が進みます。

重荷を持つ場面。

山科荘司の大変興味深い心の動き。

そして中国の古事を引用したくだり、この辺りも知らなければわからないところです。

前場の後半から後場も

それぞれの立場、そして言葉一つでどのようにもとれるという面白さのある曲です。

その日の舞台で、そして自分の状況でどのように感じるか…何度解説を聞いてもその度に拝見してみたい曲だと感じます。

最後の急展開…

実演もたっぷりと見せてくださいました。

あらすじが全て終わってからのお話が今回も面白いものでした。

「劇的」とはなにか

人の心の変化と先生は捉えて話されます。

だからこそ、派手さがなくとも能が面白いと思えるのだと思います。

最小の演出で最大の効果

本当に面白いです。

そして、世阿弥の改訂の部分。

綾鼓の終わり方、恋重荷の終わり方。

少し「鵺」にも通じる、世阿弥の経験や人生と重なる劇作部分なのかと感じます。

まだまだ林本先生が勤めるのはずっと先になるでしょうと仰っているこの「恋重荷」

ですがもう3回も解説、そしてその度にご自身で勉強され、研鑽されています。

その「ずっと先」が、とても楽しみです。

皆さまご参加ありがとうございました!

考えてみれば大阪定期の北浜も今月は特別企画お花見だったので久しぶりの一曲解説。

やはりとても面白かったです!

次回能meets高知も2講座です!

7月14日(月)

【能meets謡十徳】14時 猩々 繁栄を謡う

【能meets高知】19時30時「巴」一曲解説

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そして今週来週と

大阪以外の講座が続きます!

能meets新橋

4月18日(金)19:00

「野宮」一曲解説

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能meets宇都宮

4月21日(月)19:30

世阿弥の言葉「初心忘るべからず」

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