能meets宇都宮10/20スタッフレポート
能meetsスタッフブログスタッフです。
10月20日(月)能meets宇都宮2講座
4月以来の宇都宮の講座です。
林本先生は、前々日18日には松華会で俊寛のシテ、前日19日は山階会で「鉢木」ツレを勤め
そして、本日宇都宮です。
大きな舞台が神戸、東京で連続、そして今日は宇都宮で講座。
移動距離も大変なもので
時々ご自身でも「何でこんなスケジュールを組んでしまったんでしょう」といわれるほどですが
実際に始まるとどの講座も時間オーバーするほどに熱心に取り組まれます。
まずはお昼から
14時30分 能meets謡十徳「高砂」
宇都宮では初めての謡十徳です。
平日のお昼開催ながらたくさんの方に集まっていただきました!
こちらの古典芸能練習室は毎回「ここでいつか催しを」と思える立派なものです。
まずは能meets謡十徳のお話をされ、
そして今日の「高砂」の解説へと
舞台も使って、実演もたっぷりと
高砂には、和歌の引用や、今でも使われる言葉のルーツがあったりして、解説から皆さま熱心に頷いて前のめりに聴いてくださっている姿が印象的でした。
そしていよいよ、高砂の謡のお稽古へ
最初の息を意識する声の出し方から皆さん、積極的に参加してくださって先生も驚くほどでした。
難しいけれど、記号や節や、そして息の話もしっかりとお伝えして
やはり「高砂」は謡っていても気持ちが良く、楽しいなと思えます。
短い時間でも身体の中から熱くなる、謡のお稽古。
皆さま本当に積極的にご参加いただきありがとうございました!
初回と思えないほどの熱気でした。
宇都宮でも謡十徳を続けていけたらと思います。
お昼の最初はお仕事で参加できなかった、宇都宮スタッフの薔薇さんですが
謡十徳の途中から参加、お稽古ももちろん一緒に。
休憩時間に近況報告などを聞きつつ
林本先生は、舞台を使って、もう次のシテ公演のお稽古をされてました。
こっそり少しだけ…撮りました(掲載許可はいただいております)
もちろん夜の準備も皆で
さぁいよいよ!
19時30分「葵上」一曲解説
葵上は大阪、東京、高知、博多でもうすでに解説を終えている曲で、聞くたびに面白さが増します。
宇都宮の方々がどう反応下さるのかとても楽しみです。
お昼に初めて参加され、夜もまた来たいとご予約下さった方もいらっしゃいました!
本当に嬉しい反応です。
まずは予備知識としてのお話。
大事な車争いのこと、そして「葵上」というタイトルですが主人公は六条御息所であること
小袖も実際にお持ちして、舞台と同じように置きますが、この会場だからこその臨場感が増します。
六条御息所の登場の言葉は、この後の伏線だななどともう五度目の解説になるのでわかりますが、
何度聞いても面白いですし聞くたびに発見もあります。
また知っていて聞くと、感じかたもかわってきます。
演出が変わっているのに残っている台詞などやはり解説を聞いていないとわからないこともたくさん。
こういう見方ができるのではないかという事をお伝えして、聞いている側にも
「これはどうでしょう」「皆さんだったらどう思いますか」
などと問いかけもされるので、グッとこちらも前のめりになります。
今日の講座ではお答えいただく瞬間もありました。
前場の最後は仕舞でも有名な枕之段
実際の能とは違う部分もありますが、有名な部分なので聴きごたえがあります。
この舞台ですと拍子を踏んでも迫力があります。
能面に関しても、先生が泥眼を二面お見せして印象の違いをわかりやすく伝えて下さいました。
そこから般若へと変わるところ、広い舞台を使っての実演。
普段能舞台を観ているからこそ、この実演が間近で観られる事、着物姿で観られる事が舞台とは違う贅沢さがあると思うところです。
最後の最後まで、台詞を言う観る方向をどこにするかで変わる物語をお伝えして
曲自体はなんと終了時間の20分前に終わりました。
が、ここからが能meetsの、林本先生の講座の面白いところです。
能の特徴やルールや少し裏話など、そして、能も知ることによってわかる歴史的なお話もしつつ
「葵上」の芯となるところ
タイトルのお話…答えのない「葵上」という登場人物の気持ち。
登場するけれでも、小袖が置かれるだけの葵上。
それを「投影」という言葉で見方のひとつを提示される先生…
皆さんがグッと引き込まれるのを後ろから拝見していても感じられました。
実際に能舞台で「葵上」を観たい!!皆さん思われたんではないでしょうか。
皆さまご参加本当にありがとうございました。
明日は午前に東京で打ち合わせをしてから、帰阪。
先生はその後、夕方には京都で講座のお仕事だそうです。
宇都宮から本当は経費削減で特急などで帰るつもりでしたが
体力のことも考えて新幹線で帰りました。
先生、どうかお身体大切に…!
能meets新橋 12月1日(月)19時
世阿弥の言葉「花とは?」
大阪でも開催し好評だった世阿弥の言葉。是非ともご参加くださいませ。
10月25日(土) 国立文楽劇場















