能meets北浜「野守」スタッフレポート

能meetsスタッフブログ

スタッフです。

11月28日(木)19時 能meets北浜「野守」解説

開催しました。

こちらは

12/22(日)みおつくしチャリティー能(大槻能楽堂)

にて、林本先生がおシテを勤める公演の事前講座となります。

今年最後の林本先生のおシテです。

本日は清水谷高校で授業をされた先生。

そのまま北浜へと移動され準備にかかってました。

どんなお話なのか先月の能meets謡十徳が「野守」だったので更に楽しみが増しておりました。

まずは先月の第三回大の会の御礼から

そして、いよいよ野守へ

まずは前哨譚となるお話、世阿弥作だというお話。

作者の名前を聞いてもワクワクするようになりました。

この作者だと、こういう事なのかもしれないという考察がまた増えます。…といっても林本先生の講座の受け売りなのですが。

最初に「地獄の鬼を出す理由が何故かわからなかったのですが、今朝とある書物を読んでヒントがありました」と伏線を置かれ、進んでいきました。これは覚えておいた方がいいな、というポイントです。

お囃子の登場、地謡の登場、その説明、作り物のお話

そしてお囃子シダイにのってワキの山伏が登場

それを用語の説明など含めつつ解説。

今日は特に初参加の方が多かったので丁寧に進められます。

謡ながらも途中で「さてどこまで移動したでしょう」「さて何時間睡眠でしょう」とこちらにも質問され、聴覚を鍛えられている気分で自分でも考えることが楽しいです。

そしてそこで能独特の掛詞や、昔の言葉使いなどを知ることが出来ます。

そしてお囃子イッセイで登場するシテ

その登場音楽の違いや必要性も教えて下さるので、当日観るときのイメージが沸きやすくなります。

そして持ち道具である杖の説明。

この付き杖はどんな意味があるか。

これを聞くことによって、背景がよりわかりました。

和歌の引用

そしてそこに意味がどこまであるかのお話も興味深いところです。ただこの言葉を出すためであったり、もちろんその和歌の意味を知らせるためだったり。

来月のみおつくしチャリティー能では「白頭」の小書き(特殊演出)がついています。そこでは最初の長い謡がカットになるというお話でした。

今回も出てきた「懐旧」というキーワード

ここでも実は地獄の鬼だった前場のシテのお爺さん

それが何故、水に映った自分の姿を見て昔の姿を懐かしむのか…これまた伏線です。

ワキへと近づくシテ

物理的ではなく、これは心理的な距離をも表すというお話

そして舞台の真ん中へシテが座るとそこからが長い…の、ですが「安心して下さい野守はそこまで長くないです」とのことでした。

そして、この謡が今日の解説を聞いた人にはしっかりとわかる。

やはり「わかる」と想像が更に出来て面白い。わかっておしまいではなく、そこから広がる世界がもっともっとあるのがお能の面白いところだと改めて思いました。

そして、舞台セットも小道具も最小限なお能だからこそ、謡の意味を知って見ると「今、何をしているか」わかるというシーン

実演で観ましたが、これも当日装束と能面を掛けて表現されたときにどんなふうに見えるのか楽しみです。

そして地謡が謡うワキの言葉、地謡はナレーションとよく説明されますが、時に登場人物の代弁もします。

それが何故なのかという説明。これも面白い能の表現です。

そして作り物にシテが入っていき、前場の終わり…そこで行われることがあり、というお話。

面白そうと思ったのですが、なんと今回の「白頭」は作り物がそもそも出ないという演出。

「塚の内に入りにけり」といってどこへ行くのか、それは当日のお楽しみだそうです。

 

間狂言がはいって、そこから後場へ

今日は間狂言とは…のお話もしっかりと

初参加の方がいらっしゃったからですね。

 

後場の登場

とても楽しみな演出でした。

お囃子のなか、姿が見えず聞こえてくる謡

 

後場はかなり見ごたえのある舞で

颯爽、爽快、ダイナミック

それを割とたっぷり見せて下さいました。

鏡ではなく、仕舞用の野守の扇で

最後は飛び返りまで

本番の装束でどうなるのか…!と爽快な気分でいると

白頭では省かれる部分もあるそうです…。

そして、

「こういう演出もある」という鏡にまつわるお話

またひとつ、疑問です。なぜそんな演出があるのか。

 

後場の説明が終わったのがなんと終了15分前!!

と、そこから最初の伏線

 

何故「鬼」が登場するのかという先生の見解

世阿弥が作者であるというお話

「鏡」というものの存在が何かというお話

だからこそ、とある鏡の演出の解釈

最後の最後でまた色々と感じる講座でした。

非常に興味深く

これを知ったうえで、野守を観ると…

どう感じるのか

 

から、なんと講座の最後の最後で先生が話された

「白頭」の演出

急之留(きゅうのとめ)

野守留(のもりどめ)

ともいうそうですが…

わざとそれは実演されず…

あんなに後場の舞を見せて下さったのに…

 

いや、これはますます楽しみになりました!

それが皆様同じように思っていただけたのか、たくさんの方にチケットをお求めいただきました!ありがとうございます。

 

是非とも皆さま

12月22日(日)みおつくしチャリティー能(大槻能楽堂)へお運びくださいませ。

※林本先生シテの「野守」は二部(14:30~)となります。

お申込みは大の会のメール noh_dai05@yahoo.co.jp でも承ります。

 

 

次回能meets北浜12月10日(火)19時

「葛城」解説

今年最後の開催です。

お忙しい時期とは思いますが、是非ともお越しくださいませ。

お待ちしております。

能meets北浜お申込みはコチラ

こちらはもうすぐ今週末!

能meets謡十徳

個人のお稽古はハードルが高いと言う方や

もう一度別のスタイルで習ってみたいと言う方まで!

曲のごく一部を練習しますが、

その曲のあらすじや、言葉の意味を解説し、理解した上で謡うというスタイルです。

お休みの日の午前中に、声を出して1日をスタートしませんか?

12月1日(日)11時(受付10:40)「葵上」

能meets謡十徳のご予約はコチラ

※場所は北浜とは違うのでお気を付けください。

 

東京にも参ります!大変面白かった「野守」の解説!

能meets新橋 野守 一曲解説

12月17日(火)19時

新橋ご予約はコチラ 

 

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