能meets北浜「杜若」スタッフレポート
能meetsスタッフブログスタッフです。
5月29日(水)19時 能meets北浜「杜若」解説
開催しました。
25日に松風を終えたばかりの先生すぐさまレジュメに取り掛かられたそうですが、難しいな…と仰っていました。
松華会ご来場いただいた皆様、ありがとうございます。
今回の杜若
こちらは6月8日(土)大槻能楽堂にて大阪観世会定期能で大槻文蔵先生がおシテをされます。
林本先生は地謡と、更に仕舞「春日龍神」を勤められます。
当日のお昼まで色々と調べ物をしつつ、伊勢物語や和歌などの引用の深みにハマってしまったという先生の言葉が最初にありました…さて
登場の仕方やその演出
そしてその違いがのちのちに響いてくるという伏線…
解説されてもこれは理由はなぜなのか…と、わからない部分もあります。それがまた自分なりの解釈をしてみたり、実際の舞台を観て想像が広げられるところです。
全てに答えがない、ひとつの見方はあっても、他にも見方がある…そんな余白がお能にはたくさんあります。
また説明し過ぎると、わかりにくくなる部分もあると先生。
引用が多岐にわたるから、そして文化の違いや背景も違うからこそですね
ただそこも、自身で調べるのもおもしろいと感じます。
削って削ってマイナスの面白さがある能なので、やはりたまに「削り過ぎてそりゃわからん!」と思ってしまうこともありますが…
この杜若、会話のやりとりが非常に面白かったです。
そんなこと言うんですか?と思いましたが…先生も実際にツッコミをいれつつ解説をされていました。
中々現代では解釈や理解が難しいと思う部分もたくさんありました。だからこそ、その文化やそのころの常識を知る機会です。
途中途中も「ここで気になるところは…」と言いつつ
でも先に行きましょう。と先生。
伏線がどんどん…
舞やお囃子をとっても、やりっぷりで変わるし、先生の経験からこういうやり方をされる人もいるし、こういう場合もあるし…というお話を聞くと、見た舞台によって感じ方が違う面白さがあると思います。
そして、6月8日の観世会での小書き、特殊演出「恋之舞」のお話も…解釈によって違う動き。
ますます観てみたい!と思う部分です。
最後まで聞いても「伊勢物語」を知っておかないと、引用をしっておかないと難しいと思っていたのですが
曲の解説が終わってからの先生の解釈
途中で出てきた気になる「我」
それが何なのか、杜若の精とは何なのか、主役は一体…
他の流儀の教えも参照に、それをお話しくださいました。
なんとあらすじが終わってから約10分間かけて…
今日も時間は過ぎてしまい、用意していた面は三面とも、講座中は一切出すことがなかった先生でした。
講座終わりでご覧いただきました。
更に最初の伏線も、話忘れそうになって最後に捕捉されていました。実に興味深いです…
講座だけでも美しい世界が広がる、色々な解釈があり見え方が変わってくる「杜若」
それを実際に大槻文蔵先生のおシテで6月8日は拝見できます。
どう見えるのか感じるのか大変楽しみです。
ひとつ舞台を終えられると、また新しい積み重ねからか、新鮮な空気を持ち込まれると毎回思う先生の講座です。
SNSでも先生がその日の所感をあげられていましたが、まさに「糧」になっているのだと感じます。
本日も先行予約受付いたしました、新しい催し能meets能カカリたくさんのお申込み本当にありがとうございます。
でもまだまだチケットはございます!
S席はお早めに…
いよいよ明日5月30日10時が一般発売
是非とも林本先生の能meets能カカリへの思い「カカリのススメ」をお読みくださいませ。
7月18日(木)19時 能meets能カカリ
扇町ミュージアムキューブ CUBE01
次回能meets北浜は
6月17日(水)19時
「景清」一曲解説
二回目となります、前回も本当に面白かったのでますます二回目が楽しみです。
能meets北浜お申込みはコチラ
大阪ではさらに
能meets謡十徳
個人のお稽古はハードルが高いと言う方や
もう一度別のスタイルで習ってみたいと言う方まで!
曲のごく一部を練習しますが、
その曲のあらすじや、言葉の意味を解説し、理解した上で謡うというスタイルです。
お休みの日の午前中に、声を出して1日をスタートしませんか?
6月15日(土)11時(受付10:40)
「小鍛冶」
※場所は北浜とは違うのでお気を付けください。
そして申し訳ございません、今月延期とさせていただいた
能meets新橋
6月22日(土)
12時半 装束解説
15時半 弱法師 一曲解説
来月に同じ時間、同じ会場で開催致します。
こちらもご予定いただける方は是非ともお越しくださいませ。