10月27日(日) 第三回大の会
を湊川神社神能殿にて開催しました。
週間天気が出たころから気にしておりましたが、曇りだったり雨だったり予報がコロコロ変わりドキドキソワソワしていましたが…
当日神戸は朝は晴れ、昼頃からは曇っていましたが雨は夜遅くに少し降ったくらいで、皆さまのご来場には支障はなかったのかな?と少し安心しております。
どの催しもそうですが、構想は随分前からあります。
もちろん能楽師である林本先生にはスタッフよりももっともっと長い間の思いや展望があると思います。
スタッフ陣も「そりゃ無理だろう」ということも含めつつ、これはできないか?あれはどうなのか?
と、他の会や番組を拝見したり先生とお話するにつれ増えていくものがあります。
今回の「隅田川」も
そしてそれと同時に「石橋」もやるという企画自体も大の会の中で色々と話し合いややりとりがあり、今日の日を迎えられました。
事前講座もあるので
朝9時から神能殿へ
林本先生と、スタッフ、そしてお手伝いの方々と。
チラシの折り込みの最終確認や
ロビーや楽屋の準備
そして見所(客席)の準備
神能殿での大の会は初めてでしたので、場所の把握から色々と進めます。
しかし時間がない!
神能殿にはいって90分後には事前講座の受付開始です!
なんとか間に合わせ、
お客様をお迎えすることができました。
お差し入れもありがとうございます!
数年前に講座をお店で開催させていただいた、蒲生四丁目のcafe&food LDKさまからは大の会シールを貼ってくださったオリジナル調味料のNICEスパイスをたくさん!
(株)西川さまからは、お茶とお水そしてお花も!
空晴さまからは大の会オリジナルブレンドのドリップコーヒー!
大の会からも楽屋菓子として、先生の故郷唐津の松露饅頭と隅田川にちなんだ言問最中ご用意しました。
言問最中とは
向島言問団子というお店の最中で、1週間前の能meets新橋でお客様からお団子をお差し入れいただいて知ったんです!
先生がこれを当日用意できたらなぁとポツリ
ただ、お団子は賞味期限が1日限りで不可能。
調べたところ都鳥を模った最中があることを知り、取り寄せしようとしましたがもう日にちが間に合わず…なんと東京でもお世話になっている方が買って送ってくださる事に…本当にありがとうございます!
ほか、公演の際にもたくさんのお差し入れやお心遣いをいただきました。
本当にありがとうございました。
ご来場いただくことが何よりで、それだけで嬉しいのですが、更なるお気持ちにお迎えしながらも感謝の気持ちでいっぱいになります。
たくさんのお祝いのお花にもロビーを盛り上げていただきました!
ロビーチェックに来られた林本先生をつかまえて、急いでお写真だけでも!!と
ポーズをわざわざ変えてくださいました、これ以上あったらどんなポーズになったのでしょう…
公演前の貴重な時間にありがとうございました。
事前講座にも本公演の4分の1のかたがご参加くださいました。
ご参加本当にありがとうございました!
事前講座 11時〜
まずは林本先生のご挨拶
この日に先生が舞台でお顔を見せるのはこの時間だけです。
武田宗典先生の「隅田川」と「石橋」のお話
そして
ワキ方江崎欽次朗先生、囃子方山本哲也先生、成田達志先生との「隅田川」「石橋」だけではなく、「親子」「師弟」のお話。
普段聞くことのないお話や、見ることのない表情までうかがえるかなり貴重な機会でした。
この時間でもうすでに胸がいっぱいです、という感想までいただき、企画して良かったと思いました。
林本先生のキャスティングもやはりさすがです。
お力添えいただきました先生方、本当にありがとうございました。
たっぷり90分の講座後、少しインターバルをいただき20分後には開場し
いよいよ
第三回大の会 隅田川/石橋 ー子を思う道にー 13時半〜
お舞台の内容はここでは些細控えますが
心揺さぶられる「隅田川」なかなか拍手ができなかった、そんな空気が見所に漂っていました。
そしてその後だからこそ子方の活躍がなんともほっこりの「居杭」
神戸で拝見できることが本当に幸せな「天鼓」
圧巻の「石橋」
たくさんの皆さまから終演後にスタッフにまでお声がけいただき、更にはSNSなどでの感想に心から嬉しく、またホッとしております。
余韻もほどなく片付けでバタバタでしたが
舞台を思い返すと疲れも吹き飛びます。
…たぶん翌日からはそうも言ってられませんが。
ここで終わりではないからこそ、たくさんの思いを持って、次に繋げる
そんなことを感じた素晴らしい時間でした。
能楽師の先生方、神能殿の皆さま
お世話になりました、ありがとうございます!
そしてご来場の皆さま
貴重なお時間をいただき感謝いたします。
また次回
第四回大の会
もしくは
第5回能meets能
を企画したいと思います。
来年以降になるとは思いますがどうぞよろしくお願い致します。
この日は、もうひとつ大切な思いのあった舞台でした。
石橋のワキ寂昭法師を勤めていただいた江崎正左衛門先生が、この日が最後のお舞台でした。
林本先生はもちろんご存知で、事前講座に出演いただくご子息の江崎欽次朗先生にそのお話をされてと、とお伝えしたそうですが欽次朗先生が色々な思いから遠慮されたそうです。
スタッフ陣もはっきりとはしらなかったのですが
この日に江崎先生のお知り合いの方からのお祝いや、お花が届き、そうなんだと実感しました。
思わずカメラマンの野口さんに「たくさん撮ってください」とお伝えしてしまいました。
子供の頃から舞台を勤め、何十年も舞台に携わり、それが最後となるなんて、それを自ら決めるなんて、想像するだけで途方もなく計り知れないものがあります。
来れないかも、と仰っていた江崎先生のお知り合いがなんとか石橋に間に合ったと駆けつけてくださったり、お祝いの数々に、そんな舞台に立ち会わせていただいたことに感謝致します。
きっとそれをご存じだった先生方も多くいらっしゃったと思います。
事前講座で宗典先生が
「もちろんおシテが中心にいるけれども、それに向かう周りの気持ちも舞台を作る」というお話をされていました。
この舞台にも林本先生に、そして正左衛門先生にも向けられた先生方の思いもあったと感じます。
林本先生より、
正左衛門先生が石橋終わりで、橋掛りから鏡の間に入ってこられるのをお迎えした時
山階先生と林本先生に深々と頭を下げて
「これで舞台を終わらせていただきます」と仰ったのが印象的でしたと、お話を聞きました。
まだまだお舞台を拝見したい思いはありますが、ご自身で決められ舞台を全うされたことは本当に素晴らしいことだと思います。
江崎正左衛門先生、おめでとうございます、そしてお疲れ様でした。ありがとうございました。