能×現代演劇「心は清経」

現代演劇と、能を組み合わせて一つの舞台を作る「能×現代演劇 心は清経」が、来る2月5日(日)、6日(月)連続公演が行われます。このシリーズは今回2作目。前回好評につき、第2弾の上演です。

(※ちなみに5日は私の40歳の誕生日です!)

前回は能《安達原》をテーマに、半分が現代演劇、半分が能というイメージで作成しましたが、今回は能の中でも名曲、《清経》を取り上げます。

清経は平家の武将で、源氏に追い込まれ西の方へ逃亡していく最中、絶望に打ちひしがれ船から投身自殺をしてしまいます。「平家にあらずんば人にあらず」栄華を極めた平家がやがて追い込まれ、ついには松に留まった白鷺の群れを見ただけで「源氏の旗」と勘違いし、泣き叫び逃げ惑う。気持ちがどんどん闇の中に入っていく。そんな中での自殺だったのです。

さて能の《清経》は、そのあとから始まります。家で夫の帰りを待つ妻の元に、清経の家来の粟津三郎が訪ねます。「面目もなき使い」に来たという三郎は、清経の妻に清経の遺品である黒髪を形見に預かったと渡します。

夫の死に驚く妻。「恨めしやせめては討たれ もしは又 病の床の露とも消えなば 力なしとも思うべきに」戦死や病死なら仕方ないが、まさか自殺とは……。夫の死を受け入れられない妻は、形見を受け取らないといい、突き返して涙にくれます。枕を濡らしながら眠ってしまった妻の夢の中に、なんと清経の霊が現れ……。

死を選ばざるを得なかった男の言い分、独りこの世に残された女の言い分……。今回はその二つの言い分を、二人の劇作家が作り出します。

この能を現代に置き換える挑戦です。前回も一緒に舞台を作ってくださった林慎一郎さん、そして今回は出演もされる岡部尚子さん。1月半ばから打合せや稽古を行っていきます。

現代演劇の「清経」に、能の《清経》の所作や謡や笛がどのように溶け込んでいくのか。笛は同期でいつも共に舞台と勤めている斉藤敦氏に依頼しました。

能は今回は演劇の補助的な役割になりそうですが、稽古していくなかで、たくさんアイデアが出れば、遠慮なくぶつけていきたいと考えています。

何が楽しいかと言いますと、能は現代にも置き換えることが出来るんだという発見です。

写真は劇作家、林氏と。同い年です。皆様、是非お越しください。

能×現代演劇work#002「心は清経」
日時:2月5日(日)13:00~、2月6日(月)19:00~
会場:山本能楽堂(地下鉄谷町四丁目駅4番出口徒歩4分)
入場料:一般前売券2,500円 一般当日券3,000円

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